宮崎県地域歯科医療連携センター
健康で食事を楽しみながら生き生きと暮らすには、お口のケアがとても大切です。
宮崎県地域歯科医療連携センターは、下記の役割を担っています。
- 訪問口腔ケア
- お口のリハビリテーション(介護予防)
- 連携医療による口腔ケア
1. 訪問口腔ケア
介護が必要なために自宅で過ごしながら外出できない方、あるいは施設に入所されている方の中には、お口の手入れが不十分だったり、入れ歯の清掃がきちんとされていない例が多く見られます。お口の中の雑菌が増えると、発熱することが多くなり、風邪を引きやすくなります。
これらを予防するため、広く行われている訪問看護のように、お口が専門の歯科衛生士がご自宅や施設に伺い、丁寧にお口の清掃をすることが訪問口腔ケアです。
口腔ケアで行うこと
- 専門的な歯のクリーニングや歯肉、舌、粘膜の清掃
- 入れ歯の清掃・消毒、簡単な調整
- むし歯や歯周病のケア
- 食べこぼしの予防や話し方の改善のための、唇、舌や頬のマッサージや運動
2. お口のリハビリテーション(介護予防)
人生の最後の約6年間は、介護が必要になると言われています。高齢になっても介護が必要とならず、できるだけ長く生き生きと生活できるように(1)お口の機能向上、(2)栄養改善、(3)身体の機能向上をはかることが大切です。
食べこぼしが多かったり、食べることができないと、味わう喜びもなくなり、栄養摂取も不十分となります。そのことで体力が低下し、病気にかかりやすくなるのです。
県内8郡市歯科医師会では、市町村と共同してお口の運動(機能向上)プログラムによる介護予防を実施します。
お口の筋肉や舌の運動をすることによって、咀嚼、嚥下、発音の機能の衰えを防ぎ、お口の渇きも少なくなります。
3. 連携医療による口腔ケア
お口の中は身体中で一番細菌が多い場所です。その細菌は糖尿病に悪影響をおよぼし、心臓病や脳卒中を引き起こす原因になることもあります。それらを予防するために、新しい宮崎県医療計画にも口腔ケアの必要性が示されています。
- がんの手術前後の方や化学療法のために口内炎ができやすい方
- 脳卒中で入院中、あるいはリハビリ中の方
- 心疾患の方
- 糖尿病の方
などを対象に、血糖値の低下、全身症状や副作用の軽快、術後の早期回復、早期の経口摂取開始と栄養改善を目的に、口腔ケアを推進しています。